2008.7.27 〜三ツ峠山(1785.2m)〜
(その1:出発〜山頂〜最初の挑戦)

初の岩登り、初めてなのにマルチピッチにT字クラックV-、死ぬかと思った

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三ツ峠山の展望へ

ルートマップ
標高差:556m
登山口:山梨県富士河口湖町三ツ峠登山口
駐車場:三ツ峠登山口駐車場(無料)

登山時間:駐車場-山頂-クライミング-山頂-駐車場。9:19、同行者3人と

登山行程
0508駐車場-1427駐車場

なぜこの山?
7/26にpecoma君からの「明日、明後日と三つ峠に岩登りの練習に行きます。初心者の練習にうってつけの岩場です。もしよかったら一日だけでもご一緒にいかがでしょうか?」というメールに気付く。これはやれるチャンス!、当然行きます。

pecoma君、chippeさん、rickyの学生三人が7/26には三つ峠山に入り岩登りをしていた所に、7/27におじゃますることとなった。ただし「岩登りグッズ」は何一つ持っていない。今後使うと思うので「コージツ(好日山荘)」でヘルメット、ハーネス、フラットソールシューズを買う。後のグッズは適当に借りるつもり。

ちなみにうりうはクライミングジム(西国分寺のランナウト)に一回だけ行ったことがある。あと前週の鶏冠谷右俣も一種のフリークライミングであろう。これらが唯一の経験である。しかし、これらではロープの結び方などきちんとした技術は学んでいない。

なので、ちゃんとした技術が学べるなんて夢のようである。しかし「高所恐怖症」という新たな課題も生まれてしまった・・・

同行者(三つ峠山現地集合)
pecoma君、chippeさん、ricky

登山口までの移動・登山記録
3:12埼玉自宅を出発する。入間ICから河口湖ICまで中央道を走るが、天候は「雨」。クライミングができるかどうか心配であったが、五時ごろ、三ツ峠登山口駐車場に着く頃には晴れてきた。(よかった)

ここは三ツ峠登山口駐車場。

学生はすでに三ツ峠山の小屋の近くにテントを張っているとのこと、小屋付近へ行けば学生と合流できるであろう。

5:08(0:00)、登り始める。
少し進むと車が多数。
(ここまでは車でこれるのね)

左の建物はトイレ。
ここに学生のrickyの車を見つける。

ここで間違いはない。
ここから登り始めるが、登山道が車が通れるぐらい広い。
やっぱり広い。
5:21(0:13)、結構登ってきたが、駐車してある車を発見。

JEEPのような車であればここまでは十分これる。
登山道にはガードレールの名残みないなものがある。

昔は「車道」だったのか?
後ろに三ツ峠山頂にある電波塔が木の隙間から見える。

遠ざかっている感じがするが、本当にこの道で大丈夫?
5:34(0:26)、ご覧のベンチが見える。

自分が持っているガイドには「ベンチあり」と書いてあるので大丈夫であろう。
「三ツ峠」と書いてある。

これは三ツ峠山の登山道で間違いはない。
かなり登ってきたが、車が走った形跡がある。

ここら辺から、高山植物が出現する。

三ツ峠山の展望へ
左に行くと「四季楽園」、右に行くと「三ツ峠山荘」へ行く。

どちらへ行けばわからないが、いやな方へ進むと大概正解なので、右方向へ。この方法は四阿山でも正解している。
5:51(0:43)、写真の看板が現れる。

左が三つ峠山荘だが、右に少し寄り道。
少し進むと・・・
ご覧の広場。
ここからは富士山が見えた。

ここからは富士山方面と八ヶ岳方面が見えるが、八ヶ岳方面は雲が多くよく見えなかった。

三ツ峠山の展望へ
三ツ峠山荘。

ジュース類は250円でした。ビールは450円。
裏手が山頂かな〜?
車が止まっているので車で来れるようだ。

山荘の従業員だけだと思うが。
6:00(0:52)、ここは山頂ではないが、コースタイム1:20とガイドには書いてある。今回はゆっくりと登った。
(これからロッククライミングだし)

テントがたくさんあるが、学生のテントはどれだろう?
(わからん)



ほとんどのテントでは寝ているようだし、とりあえず山頂に行くこととする。



逆光の三ツ峠山頂方面。

とりあえずあそこへ行く。コースタイムで0:10。
四季楽園と御巣鷹山。

四季楽園の前を通り抜ける。
四季楽園の前を通り抜けると、
で〜んと大岩壁(屏風岩)が見えてくる。

もしかして、こんなとこ登るの???
(すげ〜こわいじゃん、落ちたら死ぬじゃん)
右が三ツ峠山、左が御巣鷹山。
もう一軒、四季楽園があった。

廃業か別館かわからない。
謎の板。

電波関係の何かだと思うが、なんでしょう?
右にはNHKと書いてある建物。

ここは山梨県全体に電波を送っているのでしょうか?
6:10(1:02)、三ツ峠山頂に到着。コースタイムは1:30。

もちろんのんびりモードで登ってきました。

それよりも、あの大岩壁がいやでいやで。
(ではなんで来るのだ?)
写真を撮ってもらう。

いつもと違うのは、もうすでに「ハーネス」を装着している。
(はたから見ると、「岩」登る気マンマンである)
しばらく山頂から景色とテントを眺める。

三ツ峠山の展望へ



すると、右から二つ目のテントから、rickyと思われる人物が出てきた。

「ricky!」と手を振ると、こちらが逆光なので、にらむようにこちらを見る。間違いはないrickyだ。
(同時にやまびこも響きわたる)

テントへ向かう。



本日はrickyに基本的なことを教えてもらうこととなる。
(同時にザイルパートナー)

pecoma君とchippeさんはもうすでに、例の岩壁に行っているという。

rickyは「ねぼすけなので、今まで寝ていた」とのこと。
学生が寝ていたテント。

左にrickyが寝ていた。右はpecoma君とchippeさん。
ちょっと用意をするので待っていてください。

テントから出てきたものは、大量のギアー。



「コージツ」で、「カラビナ」一つ2000円ぐらいしたような気がする。このことを考えると、これらだけで「うん十万」はするのではないかと思う。

「これ、すっごくお金かかったのじゃない?」と聞いたところ、「まだお金は返せてません」とのこと。

山は本当にお金がかかる。「お金を落とした」上に「命まで落とす」と考えると普通の人は「理解不能」であろう。



いよいよ、大岩壁(屏風岩)に向かう。

もうすでに「帰りたい」。
普通の登山道を歩く。

普通の道はイイね。(ホントに)
不気味に木の間から大岩壁が見える・・・

ああもういやだ、あんなところ行けるわけがない。
大岩壁下部に着いた。

見上げると・・・
ジャ〜ン、垂直!

急に腹痛でも起こしたふりして帰ろうかな。



ちなみに・・・

上の写真は「左フェース」と呼ばれる所で、どちらかという上級者向きの岩壁で、うりうのような素人が寄り付く場所ではない。上級クライマーは「中央カンテ(左フェースより右にある)」と呼ばれるところに集まるようである。

学生が練習で登っている岩壁は「右フェース・東面フェース」でこれは、初心者から中級者までいろいろなルートが設定されている。

なので、ここを通り越して、右フェース・東面フェースに向かう。



東面フェースではpecoma君とchippeさんが登っていた。

登っているルートは「草溝ルートIV」。(と思う)

このルートは「残置」があるが、あえて「ナチュラルプロテクション」を使って「クラック」をしているようである。



大量の「専門用語」が出てきてしまいましたね。


「IV」は、そのルートの難しさを表し、Vになると「難しい」とされる。

「残置(支点)」は、そこに、ロープなどをかけたりして安全確保できるもの。

「ナチュラルプロテクション(ナチュプロ、NP)」は、「カム」などを使って、残置(支点)なしで安全確保する方法。「カム」は後ほど登場します。

「クラック(クライミング)」は、岩の割れ目を利用して登る方法。



この時、pecoma君が「14:00ぐらいにみんなでマルチピッチやりましょう」と言っていた。

マルチピッチというのは、ロープの長さはせいぜい50mぐらいで、それ以上の高さの岩場は、一回途中で仕切りなおし、また登るということを繰り返す。今回の岩場は初級者向けなので、いったん登りはじめても「懸垂降下」などを使って戻ることは可能である。筆者は道具ひとつ持たずここに来た。道具は今回のザイルパートナーのrickyがすべて持っている(筆者は「ザイル寄生虫」)。この状況では、リードであるrickyが上に上がってしまうと、道具が一切ないので引き返すことは不可能となる。

この時、うりうは「マルチピッチ」というものがどういうものか全く知らなかったが、「わかった」と言ってしまう。

つまりわかりやすくすると、外国人が「Kill you」と言っているのに、その意味がわからない日本人がへらへら「Oh, yes」と言っている状態と同じである。



pecoma君が読んでいる本は「トポ」。この岩場のルートの案内図です。

読み終わった後、下に投げてくれました。
7:09(2:01)、rickyがルート選定に入る。

うりうはそれを見守るしかない。
選んだのはpecoma君たちのすぐ左の「地蔵ルート右V」。(と思う)

この時点では、初心者にはまったく手がでないものとはつゆ知らず。
トポに書いてあったルート図。

ここは東面フェースです。
早速、rickyは準備にとりかかる。

手に持っているのは「ロープ」。
(これぐらいはわかるか〜)
ハーネスに二本のロープを八の字結び(エイトノット)をする。

矢印がその結び。
矢印に示したものが「カム」。

さきほどの「残置(支点)」がないところで安全確保するのに使います。

しかし、こういうゲレンデでは、「残置」はたくさんあるので、無くて済む場合がほとんどです。
赤いのはATC。これとカラビナ(オレンジ)を使い、うりうはビレイ(サポート)します。

ビレイに関してはクライミングジム参照。
rickyが「リード」します。

リードとは最初にロープをかける役割です。
「リード」は残置支点にヌンチャクをかけながら登ります。

たとえフォールしたとしても、ビレイヤーがロープを引っ張れば、ヌンチャクに引っかかるので下まで落ちません。
「ビレイ解除」と上から聞こえました。

先ほどのATC・カラビナからロープを外します。

この時、上ではrickyの安全確保され、ビレイまたは懸垂下降(ラペル)の準備が出来た状態です。
rickyは懸垂下降をするので、それまでやることはありません。

となりでは、chippeさんのリードで、ナチュプロを使ったクラックをやっていました。
下から雲が上がってくる。

天気予報では曇り→雷の可能性でした。

大丈夫かな〜。
rickyが下りてきました。

ヌンチャクを回収しながら、下りてきます。
下りたら、赤いロープをたぐりよせます。
結びは「ダブルフィッシャーマンズノット」。(かな?わからない)



今回は青のシングルロープでうりうはこの岩壁に挑戦します。

青いロープをハーネスに八の字結びをして、いよいよ開始です。
(がんばるぞ〜)



結果・・・


写真の一番下の部分でフォール。




初陣で、いきなり撃たれて死んだ兵士みたいだ。

いよいよその2で、懸垂下降、マルチピッチへと向かう。

その2へ続く

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