2008.10.12 〜槍ヶ岳(3180m)〜
(その1:新穂高〜槍ヶ岳山頂)

大快晴の0泊3日?の山旅、南岳までプチ縦走をしたあとの「南岳新道」はとんだくせ者

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ルートマップ
標高差:2130m
累積標高差:2650m
平面距離(全行程):28.2km
登山口:岐阜県高山市新穂高バスターミナル(新穂高BT)
駐車場:新穂高温泉深山荘前の無料駐車場(新穂高BTから南に600m)
コースタイム:新穂高BT-(9:30)-槍ヶ岳山荘-(0:30)-槍ヶ岳-(0:30)-槍ヶ岳山荘-(2:50)-南岳小屋-(2:45)-槍平小屋-(3:30)-新穂高BT
コースタイム(新穂高BT-新穂高BT):19:35
登山時間:駐車場-槍ヶ岳-南岳-槍平-駐車場。12:15、単独行
登山時間:新穂高BT-槍ヶ岳-南岳-槍平-新穂高BT。11:59、単独行

登山行程
2133埼玉自宅-0134/0337無料駐車場-0345新穂高BT-0747槍ヶ岳山荘-0800/0830槍ヶ岳山頂-0850槍ヶ岳山荘-1049/1103南岳小屋-1305/1321槍平小屋-1544新穂高BT-1552無料駐車場-0125埼玉自宅

なぜこの山?
もう、夏山登山シーズンは終わりに近い。そこで、今年最後(と思う)の日帰りスーパートレイルを華々しく終了させたいと思い、選んだ所は、行ったことのない登山家憧れの地・・・槍穂高連峰!

さて、「槍穂高連峰」といっても日帰りで全部を制覇するのは難しい・・・とか言いながら、全部制覇したいな〜とちょっと考えると、ルートは「新穂高バスターミナル(新穂高BT)→槍ヶ岳→大キレット→奥穂高岳→白出沢→新穂高BT」だね〜。んで、コースタイムを計算すると、なっなんと26:20!

少しは色気を見せたが、季節も秋だし、行ったことのない大キレットを「飛ばす」のは危険だし、これは無理。そこで規模を縮小し「新穂高BT→槍ヶ岳→南岳→槍平→新穂高BT」のルートなら、コースタイム19:35と極めて現実的?であるので、もし時間的体力的余裕があれば(絶対ないと思うが)、大キレット経由も考慮にいれ、この案で行くこととする。

なお、この案は、現在加入しているmixiのコミュニティー「30代:登山、山スキーなど」の管理人である、atsuさんの発案でもあるので、それでは実際に試してみましょう。

さらに、欲張りなうりうは、この時期にしかできないと考えられる「槍ヶ岳最速登頂」も思いついた。実力的にうりうより槍ヶ岳に速く登れる人は星の数ほどいるだろう。その中であえて「最速登頂」と書いたのには訳がある(ちなみに途中の白出川出合までMTBを使えば速いが、反則でないかい?)。その訳とは・・・
1、多くの人は槍の穂先に登る前の槍ヶ岳山荘で「大休憩」をする。
2、時期が良い時は槍の穂先は「大渋滞」する。
の二点があるためである。今回、槍ヶ岳山荘で大休憩をせず、渋滞の可能性の低い夏山登山シーズン終了時に、槍ヶ岳山荘で休憩をせず登れば「最速」の可能性はある。

長い文章を書いたが、話をまとめると
・ルートは「新穂高BT→槍ヶ岳→南岳→槍平→新穂高BT」で、場合によっては大キレット
・槍ヶ岳山荘で休憩をせず、槍ヶ岳へそのまま直行
をすることとする。

登山口までの移動・登山記録
21:33埼玉自宅出発・・・なぜ、こんなに細かい時間を記載できるかというと、ポイントポイントで写真を撮って、時間を記録しているからです。

入間ICから高速道路に乗り、中央道を走り、松本ICに深夜割引(4割引)が丁度適応になる0:02に下りる。国道158号線を安房峠方面へ向かい、有料トンネルの安房トンネル(750円)に入る直前に右折をする。(当然、費用節減のためです)

安房峠を越え、平湯温泉を越え、新穂高バスターミナルの手前600mの深山荘前の登山者用無料駐車場に1:34に到着(走行距離286km)、仮眠をする。

結局、寝たか寝なかったのかよくわからないまま、3時過ぎに起き出し、登山の準備をする。

3:37(新穂高BTからの時間:-0:08)、無料駐車場を出発する。

ちなみに、あとから来た車は満車のため、警備の人に追い返されていた。
とりあえず、車道を新穂高BTまで、てくてく歩く。

結構、遠いのだよね。
3:45(0:00)、新穂高BTに到着。

ここから「なぜこの山?」で書いた通り、最速登頂をめざすが、特別に走ったり、慌てたりしません。いつも通り写真を撮りながら、てくてく歩く。
すぐに新穂高ロープウェー乗り場。

この時は、下山時の大混雑を予想はまったく出来なかった。
3:49(0:04)、右俣林道入口に着く。

「テロ対策警戒実施中」と書いてあるが、テロリストもここでテロを起こそうという発想はないであろう。
簡易舗装の林道をてくてく歩く。

ここをMTB(マウンテンバイク)で走って、時間を短縮を図るという卑怯な手は使わない。

・・・というよりはMTBを持っていない、持っていたら確実に使っている。
4:00(0:15)、ゲートが現れる。

ここは一般車進入禁止であるので、ほとんど車の通行はないと思う。「林道交通安全」というのぼりは本当に必要なの?
4:06(0:21)、林道をショートカットする登山道が現れる。

最初は「間違いかも」と林道を進もうとしたが、よく読んでみると、かすかに「槍」という文字が見えたので、ここを登る。
登山道は、結構、岩がゴロゴロ(ゴーロ)で、歩きにくい。

このショートカットは得なのか、損なのか、わからない。
4:19(0:34)、林道に戻ると同時に「穂高平避難小屋」が現れる。

避難小屋にしては、ずいぶん立派な「家」である。
(実際、人もいるようだ)
再び、簡易舗装の林道を歩く。

途中で、初老男性二人組を抜くが、白出沢を登り、穂高岳方面へ向かうそうだ。
4:46(1:01)、奥穂高岳方面の「白出沢出合」に到着。コースタイムは2:00。

ここで、MTBが駐車していないか探したが見つからなかった。
すぐに白出沢が現れる。

真っ暗闇の中、対岸の登山道は全く見えない。農鳥岳の経験で、道に迷うことは今回の登山の失敗を意味するので、慎重に探す。
4:52(1:07)、慎重に5分ほど探したところ、対岸の登山道を発見。

今回は、登山の「成功」を予感させる。
往きはまだ元気なので、原則「ゴーロ」の登山道は気にならなかった。

しかし、帰りは歩く度に踏ん張らなければならないので、とても苦痛であった。
5:34(1:49)、滝谷避難小屋に到着。コースタイムは3:30。

また、ここ付近で登山道を見失う。
滝谷の沢はとても広い。薄明かりの中、全く登山道がわからない。

正解はもっと下流に目印があった。
しょうがないので、沢を強行突破。

矢印の岩に足を乗せたところ、足をすべらし、両手両足が水没してしまった。

現在の気温は氷点下。手も足も冷え切ってしまった。
(なので写真も撮るのも一苦労)



強行突破したら、下流に目印を発見。登山道に復帰できた。

このようなことをやっていては「最速登頂」は不可能である。しかし、なにが最速なのか確認しようもないし、確認もしてもいないので、あくまで「自己満足」である。



滝谷を見上げる。正面上部は「滝谷ドーム」。

なぜ「滝谷」というかわかった。滝があるからだ。
(実にシンプル)
登山道を進み、振り返る。

もう、紅葉は最盛期なのかもしれない。
(まだ暗いのでピンボケ気味)
ゴーロの登山道をもくもくと登る。

まだ、沢沿いに歩くので急登はない。
振り返る。滝谷上部が見える。

こちら方面からは、大キレットって見えないのね。
右俣谷を登りつめると、飛騨沢と名前をかえる。

飛騨沢を登りつめれば、飛騨乗越であるが、右にカーブしているためまだ見えない。
6:07(2:22)、槍平小屋に到着。コースタイムは4:30。

平坦な道や下りはタイムを短縮できない。

帰りは、南岳新道を下りここへ戻ってくる。
少し歩くとテン場。

そろそろ、出発しそうな人たちが多くいた。
テン場から見た景色。

秘境といった感じですか?
飛騨沢の横を登ります。

少しづつ傾斜がきつくなってきます。
6:26(2:41)、奥の方に槍ヶ岳方面が見えてきました。

まだまだですね。
ここ付近は2200m。まだ1000mぐらい登ります。

いままでのコースも1000mぐらい登ったのですが、残りの方がはるかに急登です。
6:42(2:57)、ここを登っていたら、前を歩いていた登山客が「ここは正しい登山道ですか?」と聞いてくるので、周りを見回したら、下の方に赤いテープがあり、この道は間違いであることに気付く。

100mぐらい戻って、登山道に復帰。
(また「最速」から遠ざかる)
これが正しい、登山道。

やられた。
林間から、乗鞍岳、焼岳、新穂高ロープウェー。

いい感じに並んでいます。
6:51(3:06)、飛騨沢上部のカール地形に来ました。

よく見ると、槍ヶ岳山荘も見えます。
6:58(3:13)、カール地形が一望できます。

ここからは急登。一気にタイムを縮めることが出来ます。
7:00(3:15)、千丈分岐点に到着。コースタイムは7:00。

残りは、槍の穂先までコースタイムで3:00、槍ヶ岳山荘まで2:30。
飛騨乗越へ向けて、一気に登ります。
高度を上げると、北西方面に薬師岳・鷲羽岳が見えてきます。
後方の南西方面は笠ヶ岳。

登ってきた飛騨沢も一望。
標高3000mの看板。

飛騨乗越まであと少しです。
7:40(3:55)、稜線である、飛騨乗越に到着。

左手に進めば、じきに槍ヶ岳山荘です。
飛騨乗越から見る、北方面。

もう少し登らなければいけないようです。
少し登るとテン場。

後方を見ると・・・
槍ヶ岳山荘。

右手には・・・
槍ヶ岳!

やっと御本尊を見ることが出来ました。左には小槍も。
7:47(4:02)、槍ヶ岳山荘に到着。コースタイムは9:30。

これは槍ヶ岳を写すライブカメラ。
普通なら、ここで大休憩に入るが、そのまま貴重品とカメラだけを持って(泥棒はいないと思うが・・・いたら、ある意味尊敬します)、山頂に向かいます。

ここ(矢印)にバックをデポ。
ご覧のルートで登ります。

見たところ、登山客はわずかで「渋滞」はなさそうである。
途中で見えた小槍。
帰りに撮った、最後の二段のはしご。

これを登れば・・・
8:00(4:15)、新穂高BTから4時間15分で槍ヶ岳山頂に到着。コースタイムは10:00。

山頂には一人しかいませんでした。(さすが季節はずれ)

しかし、風もほとんどなく、寒くはなかったです。
記念撮影。憧れの槍ヶ岳、感無量です。

景色も最高です。
北方面。

立山、後立山連峰。
北西方面。

薬師岳、鷲羽岳、水晶岳。
西方面。

黒部五郎岳。
真下には「小槍」。
南西方面。

笠ヶ岳、後ろには白山。
南方面。

穂高岳、焼岳、乗鞍岳、御嶽山。
南東方面。

南アルプス、富士山。
南東方面。

八ヶ岳、常念山脈。
東方面。

表銀座、浅間山。
北東方面。

燕岳、妙高方面。

30分景色を撮影後、下山をする。

その2へ続く

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