2010.2.6 〜伊豆城山クライミング〜
今回も南壁でマルチピッチ「エキスカーション(6P, 5.10c)」、
5.10bしか登れないのに、こんなところを登れるのか?

城山南壁エキスカーション
(計6ピッチ, 5.10a, 5.10a, 5.10c, 5.10a, 5.10a, 5.9) 写真は2008.12.6撮影
場所
静岡県伊豆の国市

駐車場・登山口
南壁の最寄の登山口の路肩に駐車、できれば対岸のキャンプ場に駐車が望ましい

登山行程
0926/1532エキスカーション

参考資料
今回のグレードは「日本100岩場」を参考にしました。



なぜこの山?
前回(2010.1.16)「バトルランナー(計4ピッチ, 5.10a)」が登れたので、また別のスポーツマルチピッチクライミングをやることとなる。当初は「鎌形ハングルート(計3ピッチ, 5.10a)」を考えたが、バトルランナーとほぼ同じルートなので、撤退覚悟で「エキスカーション(計6ピッチ, 5.10c)」にすることとする。

当初はもしものために、具体的な「撤退の仕方」まで検討していました。(なんと軟弱な)

<過去の伊豆城山の山行>
3回目(2010.1.16) :バトルランナーと南壁下部ルート
2回目(2009.1.10) :南壁下部ルートと西南カンテマルチ
1回目(2008.12.6) :ホームボーイ5.8とラーニング・トゥ・クロール5.9をトップロープで



登山口までの移動・登山記録
今回も車で城山へやってきました。今回も榊原さんと登ります。

当日は晴れてよかったのですが・・・

本日の最高気温の予想は6度、風も強いようです。

風が強くて引き剥がされた経験のある南壁は登れるのでしょうか?
とりあえず南壁へやってきました。


風も強いし、寒いですが、とりあえず「エキスカーション(写真ルート:計6ピッチ, 5.10c)」は決行することに。


あまりにも寒ければ
(または登れなければ)、
即撤退ですが・・・



ところで、エキスカーションは、5.10a, 5.10a, 5.10c, 5.10a, 5.10a, 5.9と続きますが、どういう順番でリードするかですが・・・



シンプルにジャンケンで勝ったほうが名誉ある1ピッチ目(あと核心と思われる3ピッチ目も)をリードできることに。



・・・で、幸いにも?負けました。



いろいろ検討して、取り付きはここのようです。


でも、いきなりハング越えですか・・・
(気分悪いです)


1ピッチ目(5.10a)は榊原さんリード。
(写真はハングを越えているところ)
うりうがフォローで登ります。


ハングは前回(2010.1.16)のバトルランナーの鎌形ハングとほぼ同じ感覚で登れます。


(photo by Sakakibara)



快調に登っていくと・・・



どうでもいいところで足を滑らしテンションしてしまいました。



2ピッチ目(5.10a)はうりうリード。


・・・でもこの感じは、とても5.10aとは思えません。


とりあえず登ってみることに・・・


やっぱり激ムズで、なんとか2ピン目をクリップしただけで撤退。



これ本当にエキスカーションの2ピッチ目(5.10a)?
(ウソでしょ?)



でも、後で調べると本当に2ピッチ目で間違いありませんでした。



かなりクセのあるルートで、登り方が分かれば5.10aらしいですが、分からなければ5.10bにも5.10cにも感じられるそうです。



これは絶対に違うと思う、写真左のルートは簡単そうで、これが2ピッチ目じゃないの?


・・・と思い、写真のルートを登る。


(写真は懸垂下降時に撮影)



でも・・・



これはもっと激ムズ。



半泣き状態で、AOを駆使してなんとか突破。



答えは、後で調べてみると、パズル・ワンズ・ブレインズ(5.11a)でした。



う〜ん、自分のルートファインディング力は・・・



5.10aと5.11aを間違えるものなのか?



なんとか2ピッチ目終了点にたどり着きました。
AOで登ってしまったので、5.11aはフォローの方が厳しい状況になってしまいました。


苦労かけて申し分けございません。
右すぐ隣は、中央壁ダイレクトの2ピッチ目(5.10d)というハードルート。


(photo by Sakakibara)
続いて、3ピッチ目(5.10c)は榊原さんリード。


右を登っている人は、中央壁ダイレクトの3ピッチ目(5.10b)。
終了点(約10m程度)に到着しました。


3ピッチ目(5.10c)は、核心ピッチだけあって、短いがハードそうです。
うりうがフォローで登る。


ホールド・スタンスがかなり細かいので、テンションかけながら登りましたが、2ピッチ目みたいに途中撤退する印象はありません。(リードしていないので、なんとも言えませんが)


(photo by Sakakibara)
テンションかけたついでに写真を撮る。
中央壁ダイレクトの右隣で、前回(2010.1.16)登ったバトルランナーの核心の2ピッチ目(5.10a)の鎌型ハング越え。


今回は、その5.10a以上が5ピッチもあるので、とてもハードです。
3ピッチ目終了点に到着。


だいぶ高度感が出てきました。
4ピッチ目(5.10a)はうりうリード。


3ピッチ目(5.10c)と斜度が同じで、ホールド・スタンスがマシになった感じです。


(photo by Sakakibara)
2・3ピッチで疲れたのでテンションをかけながら4ピッチ目終了点に到着。


三日月ハング下で終了。


(photo by Sakakibara)
前回(2010.1.16)登ったバトルランナーの4ピッチ目終了点を撮る。


アルパインのマルチ(最高でせいぜいV級≒5.8)と違い、スポーツマルチは最低でも5.7(5.7≒IV級、5.10a≒VI級)とハードです。もう疲れました。
4ピッチ目終了点から下を撮る。


ビレイの準備が出来ました。
榊原さんがフォローで登ります。


御覧の通り、5.10aはホールド・スタンスは「あるかないか」ぐらいです。


(5.10cぐらいだと、「足だけ」とかは当たり前)
5ピッチ目(5.10a)は榊原さんリード。


最初に三日月ハングを越えるところが核心です。
うりうがフォローで登る。(写真は三日月ハングを越えたところ)


ハング越えというよりは垂壁でした。


(photo by Sakakibara)
最終の6ピッチ目(5.9)はうりうリード。


最初のハンガーボルトまでものすごいランナウト(5m以上)しており、かつコケが乾いた感じで滑りやすいのでものすごく怖いです。
びびりながらオンサイトできました。


自分のレベルでは、最初は不可能かと思われたエキスカーションをなんとか登ることができました。


(photo by Sakakibara)
榊原さんが登り、エキスカーションは終了。


エキスカーションとは「遠足」「小旅行」という意味ですが、まさにそんな気分です。
終了点からみる天城連峰。


途中からは風もほとんどなく、暖かいクライミングができました。
懸垂下降で「エキスカーション(小旅行)」から帰ります。
3ピッチ目終了点で一回切る。


到着した時は、もう南壁下部は日陰になっており、かなり寒かったです。
帰る途中の富士山。


山頂付近は強風で雪が舞い上がっています。
(噴火しているようです)

この日の成果
エキスカーション
1ピッチ目(5.10a):フォロー、一回足をすべらせテンション
2ピッチ目(5.10a):リード、間違って「パズル・ワンズ・ブレインズ5.11a」に入り込み、AO突破
3ピッチ目(5.10c):フォロー、テンション数回
4ピッチ目(5.10a):リード、テンション数回
5ピッチ目(5.10a):フォロー、テンション数回
6ピッチ目(5.9):リード、オンサイト

今回登山で学んだこと
・きつかった。(でも偶数ピッチでよかった)

ツッコミコメントなど大歓迎です。こちらまで

左にメニューが表示されない場合は こちらをクリック
inserted by FC2 system